NRF APAC 2026の開催期間中、HanshowはシンガポールのFairPrice Group(FPG)が運営するClarke Quay Finest店舗にて、小売業界関係者向けの特別イベントを開催しました。

本イベントにはシンガポールを代表する小売企業であるFairPrice Group、中国のデジタルリテール企業Rainbow Store Group、オーストラリア最大級の小売グループWoolworths Groupをはじめ、アジア太平洋地域の小売企業およびテクノロジー企業の経営層・業界リーダー約100名が参加しました。

参加者は、AIやデジタルツイン技術の実店舗への活用事例や導入戦略について意見を交わすとともに、小売業界におけるデジタル変革の最新動向や、エコシステム連携による新たな価値創出の可能性について議論を深めました。

 

  • 戦略的パートナーシップ

FPGHanshowが描く次世代店舗のビジョン

シンガポールを代表する小売企業であるFairPrice GroupFPG)は、テクノロジーを活用した顧客体験・従業員体験の向上、業務効率化、環境負荷の低減を重要な経営方針として掲げています。同社は「Store of Tomorrow(未来型店舗)」構想のもと、次世代の店舗の実現に向けた取り組みを継続的に推進しています。

なかでも、Punggol Digital Districtに位置するFairPrice Finest店舗は、年間20種類以上の技術を検証する実証実験拠点として機能しており、オムニチャネル戦略や次世代リテールソリューションの実装・検証を進めています。

イベント冒頭では、FairPrice FinestのゼネラルマネージャーであるHuey Ling Tan氏が登壇し、FairPriceの発展の歩みやFinestブランドのコンセプトについて紹介しました。また、店内で実施されているワインテイスティングや試食イベントなどの取り組みを通じて、商品の魅力や調理方法を顧客に分かりやすく伝えることで、差別化された、人とのつながりを感じられる没入型の購買体験を創出していることを説明しました。

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FPGが語る、Hanshowを選んだ理由と次世代店舗への展望

FairPrice Group(FPG)のChief Digital & Technology OfficerであるDennis Seah氏は講演の中で、世界各国のリテールテクノロジーを比較・評価した結果、Hanshowを「Store of Tomorrow」構想における初のデジタルトランスフォーメーションパートナーとして選定した経緯を紹介しました。

同氏によれば、両社はこれまで電子棚札(ESL)を活用した価格管理の高度化に加え、オムニチャネル環境における顧客体験の向上など、多岐にわたる取り組みを推進してきました。

 

Dennis Seah氏は次のように述べています。

Hanshowは業界をリードするテクノロジーと製品力を有しているだけでなく、シンガポール現地チームによる24時間365日の迅速なサポート体制と、企画から導入・運用までを一貫して支援する高い実行力を備えています。地域市場への深い理解を持ち、私たちの課題に寄り添いながら共に価値を創造できる、信頼できるパートナーです。」

さらに同氏は、今後の協業についても言及しました。両社は大型電子ペーパーサイネージやLED搭載電子棚札を活用した商品探索支援機能の導入を計画しており、スマートショッピングカートやAIによるレコメンデーションサービスとの連携を通じて、よりシームレスな購買体験の実現を目指しています。

また、これらの取り組みを基盤として、デジタルツイン技術の活用やハイブリッド型無人店舗など、次世代リテール領域におけるさらなるイノベーションを共同で推進していく考えを示しました。

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  • テクノロジーイノベーション

デジタルツインとxPilotによる意思決定と実行のシームレスな連携

イベント冒頭では、Hanshow Asia Pacific Sales Division General Managerの馮運亮(Feng Yunliang)氏とCHEN JUN氏が主催者を代表して歓迎の挨拶を行いました。

続いて、Hanshow Australia Key Account Project DirectorDaniel Cicciarelli氏が基調講演に登壇し、Hanshowの新たに発表したデジタルツインを活用した統合型リテールソリューションを紹介しました。同ソリューションは、オープンエコシステムとセンチメートル級の高精度3Dマップを基盤とし、AIおよびIoT技術を融合することで、店舗・サプライチェーン・本部を横断したデータ連携を実現します。さらに、リアルタイムな状況把握から高度な分析、意思決定支援、具体的なアクション提案までを一貫して支援し、小売業務全体の効率化と高度化を推進します。

馮氏は講演の中で次のように述べました。

「優れたテクノロジーも、それを支えるローカルサポートなくして真の価値を発揮することはできません。Hanshowはシンガポール、オーストラリア、日本をはじめとするアジア太平洋地域の主要市場に現地拠点と専門チームを配置し、企画・導入から運用・保守まで、お客様のデジタル変革を長期的に支援しています。」

続いて、Hanshow Retail Research Instituteの孫賢杰(Sun Xianjie)氏が、AIネイティブな店舗向けリアルタイム実行プラットフォーム「xPilot」を世界初公開しました。

xPilotは、小売業向けに最適化された分析モデルと大規模言語モデル(LLM)を組み合わせたハイブリッドAIアーキテクチャを採用しています。店舗内で発生する多様なデータをリアルタイムに統合・分析し、異常の自動検知、最適な対応策の提案、タスクの自動割り当て、実行結果の追跡までを一貫して実現します。これにより、「認識→分析→意思決定→・実行→継続的改善」のサイクルを自律的に回す次世代の店舗運営モデルを支援します。

xPilotの目的は人を置き換えることではありません。テクノロジーによって現場業務の負担を軽減し、店舗スタッフがより顧客に向き合える環境をつくることで、小売企業の価値創出を支援していきます。」

 

  • 共創による価値創出

RainbowWoolworthsが示す、デジタル変革の実践事例

中国の小売企業であるRainbow Store Groupは、Hanshowとの協業によって実現したデジタル変革の成果を紹介しました。

講演ではRainbow Digital Technology Assistant General Managerの徐靈娜(Xu Lingna)氏が登壇し、多店舗・広域展開における店舗運営の課題に対する取り組みについて説明しました。

まず、AIを活用して欠品や陳列異常などの問題を自動的に検知し、補充タスクを生成して各店舗へ配信する仕組みを構築することで、本部の戦略と店舗現場の実行との間に生じるギャップの解消を図っています。

さらに、Hanshowと共同で構築したデジタルツイン店舗では、店舗運営の可視化が大幅に進展しています。商品(SKU)単位、棚単位、顧客動線、来店状況の変化までをリアルタイムで把握・分析でき、AIがデータを実用的なインサイトへ変換することで、より高度な店舗運営を支援しています。

また、AIショッピングアシスタントを通じて顧客とリアルタイムにコミュニケーションを行い、一人ひとりのニーズに応じたサービスを提供することで、顧客満足度の向上にも取り組んでいます。

徐氏は次のように述べています。

RainbowHanshowの協業は、先進的なテクノロジーと実際の店舗運営シーンを融合させる取り組みです。これにより、店舗運営のデジタル化をより実践的な形で推進することができました。今後もさまざまなパートナーと連携しながら、AIとリテールのさらなる融合と進化を目指していきたいと考えています。」

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Woolworthsが語る、Hanshowとの協業による次世代スマートショッピング体験

オーストラリアを代表する小売グループであるWoolworths GroupHanshowとの協業によって進めているスマートショッピングカートプロジェクトについて紹介しました。

WoolworthsのBenjamin Garvan氏はHanshowを戦略的パートナーとして選定した理由について、「高度な技術力に加え、長期的なパートナーシップを支える信頼性の高いサポート体制」にあると説明しました。

両社は実際の店舗環境を起点とした共同開発を進め、AIを活用したスマートショッピングカートソリューションを構築しています。これにより、既存サービスをさらに進化させ、よりスムーズで快適な購買体験の実現を目指しています。

同ソリューションは、導入コストや店舗オペレーションの負荷を抑えながら、顧客一人ひとりに最適化された商品提案やナビゲーション機能を提供する「スマートショッピングコンパニオン」として機能します。また、オンラインとオフラインの顧客接点をシームレスにつなぎ、より高度なデータ活用とパーソナライズされた顧客体験の実現を支援します。

現在、この取り組みは実証段階から本格展開へと移行しつつあり、次世代のスマートショッピング体験を実現する先進事例として、小売業界から大きな注目を集めています。

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  • エコシステムによる価値創造

協創が切り拓くスマートリテールの未来

イベントの締めくくりとして、CCFA(中国チェーンストア経営協会)デジタル化専門委員会特別顧問であり、Hanshow Retail Research Institute名誉院長を務める楊徳宏(Yang Dehong)博士が総括を行いました。

楊博士は、FairPrice GroupFPG)、Rainbow Department Store GroupWoolworths Groupをはじめとする先進的な小売企業が、グローバルな小売業界の変革を牽引し、革新的な取り組みを実践していることを高く評価しました。

講演の中で同氏は次のように述べています。

AIとデジタルツインは小売業のあり方そのものを大きく変えつつあります。しかし最も重要なのは、先進技術をいかに実際のビジネス価値へと結び付け、消費者に安心感、利便性、そしてより豊かな購買体験を提供できるかという点にあります。」

さらに楊博士は、今後の小売業について、「データを基盤とした意思決定、AIによる高度な分析、自動化された業務実行が連携するインテリジェントなリテールエコシステムへと進化していく」との見解を示しました。

また、Hanshowが電子棚札をはじめとするハードウェア提供企業から、店舗運営全体を支援するデジタルソリューションパートナーへと進化を遂げていることに触れ、「デジタルツインを中核としたHanshowのアプローチは、グローバルに進む小売DXの方向性と高い親和性を持っている」と評価しました。

最後に楊博士は、次のように呼びかけました。

「小売業のデジタル変革は一朝一夕で実現できるものではありません。テクノロジー企業と小売事業者が長期的な視点で協力し、それぞれの強みを生かしながら共に価値を創造していくことが重要です。」

そして、より多くの企業がオープンなエコシステムに参加し、業界全体で協創を推進することで、より効率的で、よりスマートで、持続可能な小売業の未来を共に築いていくことへの期待を示しました。

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